派遣労働とは、派遣会社が、労働者を、別の会社に派遣することをいいます。外国人労働者の中には、派遣会社から派遣されて働いている派遣労働者がかなり多いでしょう。派遣労働者の権利を守るため、派遣労働には、派遣期間や、派遣会社の責任などの点で、さまざまな制限があります。
一方、業務請負とは、業務請負会社が、労働者を使って、別の会社から請け負った仕事を処理することをいいます。業務請負には、派遣労働のような制限はありませんが、業務請負といえるためには、会社が、労働者を、直接指揮命令していなければなりません。
ところが、業務請負の形をとりながら、実際には労働者を派遣している場合が少なくありません。これを偽装請負といいます。偽装請負は、会社が派遣労働についてのさまざまな制限を逃れるために行っているケースが多くみられます。業務請負会社の労働者が、自分の雇い主からではなく、派遣先の上司から指揮命令されている場合には、偽装請負が疑われます。偽装請負は、労働者派遣法や職業安定法に違反する行為ですから、都道府県の労働局に申告することで、派遣先の会社が労働者を直接雇うよう会社に指導が行われます。